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教育コラム

Vol.5

「子どもとお金」について考える

2014.03.07

子どものおこづかい事情はご家庭によってさまざまです。それだけに、どういう方針を持つべきか、悩むシーンも多くありますね。子どもがお金を使うことに対して、ご家庭ごとにルールを作られていると思いますが、みなさんのご家庭では、どのようなルールがありますか。

「お金の貸し借り」「おごる・おごられる」はNGに

中学2年生の男の子を持つお母さんは、子どものおこづかいについて次のように話します。
「うちの場合、おこづかいは月1500円。この1500円の使い道には干渉しないというルールにしています。ファーストフード店で飲食するのもOKにしていますが、“ごはんは家で食べる”がルールです。1万円以上するものを欲しがったときは、“彼が本当に必要なものかどうか”を、彼の行動から判断して、誕生日などに買ってあげることが多いですね。」
小学生のときは、親の許可なく買い物をさせることはなかったそうですが、中学生になったら、決められた範囲内で自分で判断させるようにした、とのこと。
ただし、ひとつだけ約束していることがあるそうです。

「友達との間で、お金の貸し借り、おごる・おごられる、という行為は絶対にダメ!と約束しています。友達とは、お金でつながった関係になってほしくないからです」。
お金を持っている友達の方が立場が上になる危険性があるのと、「おごる・おごられる」がエスカレートして歯止めが利かなくなるおそれもあるためです。
「“うちではダメなんだ、と友達に言いなさい”と、息子には強く言い聞かせているんですよ。」とのことでした。
仲のいい友達と同じようにしたがるのが子どもですが、それぞれの家庭で大事にしていることはきちんと理解させて守っていくことが大事です。

子どもの金銭感覚は、親の金銭感覚の鏡

中学3年生の女の子を持つお母さんは、このような話をしてくれました。
「おこづかいは月2000円。でも、娘の友達には月1万円もらっている子もいます。そのご家庭では、月1万円の中で通学定期を買ったり、必要な文具を買ったりと、自分でやりくりすることを学ばせているとか。そういう教育方法もあるとは思うのですが、うちの子はあるとどんどん使ってしまうタイプなので、まずはおこづかい帳をつけなさいといっています。今あるお金を把握すること、計画的な買い物をすること、そのために時間をかけてお金を貯めることを学ばせています。」
子どもへのマネー教育が家庭によってさまざまなように、子どもの金銭感覚には、親の価値観が顕著に現れると、そのお母さんは言います。
「親がお金を使うことに無頓着でなく、日々の収支をきちんと把握しているようなご家庭ですと、子どもも自然とお金を大切に扱うようになっているように思います。お金に対する感覚は、大人になってから変わっていく部分もあると思うのですが、根本的なところは親の行動や変動から影響を受けているように感じますね。
世界がまだ狭い小中学生の子どもには、親の価値観がストレートに入り込みやすいです。これから消費税も上がり物価にも影響することで、物を買ったりサービスを受ける場面での親子の対話も増えるのではないでしょうか。その時に親子でお金に対する考え方を話し合ってみるのもいいですね。

お金はどこからきているのか、何に使うのかを意識させる

小学5年生の担任である教師は、学校でのマネー教育の実態をこう話します。
「小学校高学年になると“必要なものを買うためにまず計画をして、持っている金額の範囲内でどう上手に使うか”という勉強をします。そうした教育は受けていても、最近の子どもを見ていると、簡単に友達に物をあげたり、物を壊しても“またすぐ買ってもらえるから平気”という場面に出くわすことがよくあり、物やお金を軽く考えているのではと思うこともあります。どんなに小さな物でも、気軽な物でも、それは親が一所懸命に働いて稼いだお金で買った物、ということを、親から子どもにきちんと伝えてほしいなと思います。」

お金とはいうものの、お金そのものは大切ですが、そのお金はどこからきたのか、どう使うのか、そうしたことを考えることはとても大事なことです。
それは自分にとって大切なものは何か、価値あるものは何かを考えることにもつながります。
お金を貯めるということや、大切なお金をどう使うかを考える訓練を、子どもの頃から重ねていくことで、お金に対する考え方がしっかりしたものになっていくのではないでしょうか。

ライター(教育・ヘルスケア) 鈴木久子

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