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教育コラム

Vol.6

消費税ってなに? 一緒に学ぼう税金のこと~今だから始めたい子どものマネー教育~

2014.04.04

この4月から、5%だった消費税が8%になりました。先月あたりから、学校で必要な教材や習い事、塾などの費用で金額改定のお知らせを受け取られたご家庭も多いのではないでしょうか。
今回の増税で、消費税率以上の物価上昇を心配する声もあります。親子の会話の中でも、物の値段や税金についての話題が増えそうですね。そんなときにお子さんから
「税金ってどうして払うの?」
と聞かれたら、どのように説明されますか。
税金について親子で一緒に考えてみましょう。

●税金の目的と種類

まず、税金を納めることは、憲法で定められた国民の義務です。私たちが納めた税金は、国や地方公共団体が行う活動の財源となり、国民の健康で豊かな生活を実現するために使われます。
税金は、納める先によって、また納め方によって、それぞれ2種類に分けられます。納める先が国なら「国税」、地方公共団体に納めるものは「地方税」です。そして納める方法の違いによって、「直接税」と「間接税」があります。
「直接税」とは、税金を納める義務のある人が自分の名義で納める税金のことをいいます。たとえば、働いた人がもらう給料にかかる所得税などがそうです。
「間接税」とは、税金を納める義務のある人と、税金を納める人が違う税金のことをいい、消費税がこれにあたります。たとえば、お店で服を買ったときに、服の値段に応じて消費税を払いますが、その消費税を納めるのはお店です。

●消費税の始まりと使い道

日本で消費税が始まったのは、平成元年(1989年)で、当初の税率は3%でした。それが平成9年(1997年)に5%となり、今年平成26年(2014年)に8%になったのです。
消費税は、使い道の決まっている「目的税」ではなく「普通税」ですので、いろいろなことに使われていますが、今回の増税分のお金の多くは、社会保障関係費に使われることが決まっています。社会保障関係費とは、福祉・医療・介護・年金・生活保護など、私たちの健康や生活を守るために使われる費用です。さまざまな要因によって、この支出が増えていますが、今回の増税分は、とくにこの不足分に充てられる予定です。

●なぜ消費税を増やすの?

消費税を増やさなければならない理由は、国における収入と支出のバランスが崩れ、お金が不足している“赤字”の状態になっているからです。
お金が不足するおもな理由は、税金を払う人は減っているのに、使う人が増えているためです。今、日本では年々子どもの数が減る傾向にあり、それにともなって若い人も減っているのですが、その反面、高齢者は増加傾向にあります。この「少子高齢化」と言われる状態が、増税をしなければならない理由の一つになっています。
では、なぜ「間接税」である消費税を増やしたのでしょうか?それには理由があります。お金を稼いだ本人や会社が支払う「直接税」は、景気によって国に入る金額が左右されがちです。一方、「消費税」は名前のとおり消費にともなう税金ですので、生活をしていくうえで誰もが必ず消費をするため、比較的安定して税金が入ってくるのです。

●5%→8%、3%の増加は大したことない?

消費税が上がると、消費税が増加した分、多くお金を払うことになります。
たとえば、300円のレターセットを買ったときに支払うお金は、3月までは消費税5%でしたので税込315円でしたが、消費税が8%に上がった4月以降は税込324円です。
315円と324円、消費税額だけ見ると9円の違いですので、「そんなに変わらない?」と思うかもしれませんが、これが10,000円のバッグですと、3月までは税込10,500円でしたが、4月からは10,800円となり、300円多くなっています。
9円で買えるものは少ないかもしれませんが、300円ならたくさんありますね。たった3%上がっただけでも大きな違いです。
このように、物やサービスの金額が高くなるにつれ、税金が上がったことによる差も大きくなることを、お金に関する話題のひとつにしてみるのも良いでしょう。

●ほしいものも我慢するべき?

「消費税が高くなったから、ほしいものが買えなくなるの?」と心配するお子さんもいらっしゃるかもしれません。そんなときこそ、マネー教育のチャンス!
「払うお金は増えるけど、そのぶん毎月の貯金も少し増やしてみるといいんじゃない?」
と提案してみてはどうでしょう。
消費税が上がって物価が高くなったことで「我慢しましょう」というよりは、新しい消費税の計算式を意識させながら『お金を貯めて、必要なものには使おうね。』と教えるほうが、マネーセンスは磨かれていくのではないでしょうか。

ライター(教育) 石井悦子

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