三井生命トップ > 知る・楽しむ > 知れば納得!医療情報 > 骨粗しょう症

知れば納得!医療情報

骨粗しょう症

監修:順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科
小林 暁子

現在骨粗しょう症といわれる人は1000万人と推定され、さらに骨粗しょう症による骨折は20万人を超える状態になっています。 このことは今後ますます高齢化が進む中で、寝たきりの予防、生活の質(QOL)を考える上で大きな問題となっています。

骨粗しょう症は簡単な検査で骨量を知ることができます。今回は検査の方法と新しい治療薬を中心にお知らせいたします。

骨粗しょう症とは?

骨量が減少して、骨の成分であるカルシウムが少なくなり、骨の中の構造が粗くもろくなって、 骨折しやすくなる病気です。

男性は60代からなりはじめ、80代で急に増えます。女性は40代から始まり、 一般的には閉経を迎える50代から増え、60代から急増します。大きく分けると、閉経後の女性に多いタイプと高齢者にみられるタイプに 分けることができます。

注意が必要な症状は

初期は殆ど症状が出ませんが、
(1)背中が曲がってきたようで身長が縮んだ
(2)重い荷物を持った時、長く座っている時背中に鈍い痛みを感じる
(3)些細なことで骨折した
などがある時は、検査をしましょう。骨粗しょう症で骨折しやすい部分として背骨、足の付け根、手首といわれていますが、骨折して初めて骨粗しょう症であることがわかることもあります。

検査方法

  • ●骨折の有無を調べる検査として
    痛みがある部位や圧迫骨折を起こしやすい背骨などのレントゲン検査をします。
  • ●量を測定する検査として
    レントゲン検査としてごく少量のエックス線を照射し体の中を通りぬけてきたエックス線の量を測定するものです。 腰椎、全身、股関節などさまざまな部分の骨量を測定することができるデキサ(DXA)法と、手のエックス線撮影をし、いっしょに撮影したアルミ板の色の濃淡で比較するDM法があります。
    超音波はあたる物の硬さによって伝導速度が異なります。その性質を利用して骨量を測ります。 測定器にかかとを乗せ超音波を当て振動させてその振動の程度ではかります。 1分程度で測ることができ妊婦の方でも検査が受けられます。
  • ●代謝を調べる検査として
    骨の破壊が進むと、尿や血液の中に、骨に含まれる物質が溶け出します。「骨吸収マーカー」といわれ、尿検査血液検査で検査をすることができます。

治療

薬物療法は骨粗しょう症のタイプによって異なりますが、どちらのタイプにもカルシウム剤、ビタミンDは使われます。

高齢者に多いタイプは骨を作る力が低下するため、骨形成促進薬が使われ、内服薬として活性型ビタミンD製剤、ビタミンK製剤がでます。
ただし、ビタミンK製剤は、脳梗塞や心筋梗塞で血液をさらさらにする薬を飲んでいる人は使われません。

閉経後に多いタイプはホルモンバランスが変わることによって破骨細胞の働きが過剰になりますので、破骨細胞の働きを抑える薬が使われ、具体的には次の三種類です。

(1) エストロゲン剤
(女性ホルモンの一つで、内服のほかに、皮膚に貼るタイプのものがあります)
(2) カルシトニン製剤
(筋肉注射として使用され、破骨細胞を抑制し、痛みをとる作用があります)
(3) ビスフォスフォネート製剤
(内服薬で、破骨細胞の働きを強力に抑えます)

特に新しいタイプのビスフォスフォネート製剤 リセドロン酸アレンドロン酸など)は骨折を予防する効果があると言われ、骨折が半減したという報告があり、今後さらに効果が期待される薬です。効果が高いので少量ですみますが、胃を荒らしやすいので、服用の仕方を医師に確認してください。

その他

軽い運動を取り入れながら、日光浴(ビタミンDの生産に重要)、 食事の注意(カルシウム、蛋白質、ビタミンDの摂取)のほか日常生活で転倒を予防する(家の中に手すりをつける、段差を無くする、 外出時は両手を空けておく)なども大切です。以上簡単な検査で骨量を知ることができますので早い時期から骨量を調べ予防に努めましょう。

◇   ◇   ◇

<参考文献>
臨床医マニュアル/医師薬出版
今日の治療方針2003/医学書院

原稿・社会保険研究所©
※2003年作成
※内容は執筆当時のものであり、現在も同様のものであるとは限りません。

医療情報 トップ

ページトップへ