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2018年10月

Ⅰ.「日本版スチュワードシップ・コード」に対する取組み

当社は、「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》を受け入れることを表明しております。スチュワードシップ・コードの原則1~原則7に対して、以下のように取組んでおります。

  • 原則1.機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当社の取組み:コンプライ

スチュワードシップ責任を果たすための方針

当社は、将来の保険金・給付金等を確実にお支払いするため、安全性・収益性・流動性に加え、公共性を勘案した資産運用に努めております。

お客さまへのお支払いに備えるため、長期・安定的な資産運用を基本方針としており、株式投資にあたっては企業の収益性、安全性、成長性等を基準に投資判断を行い、投資先企業の企業価値向上を通じて中長期的に投資収益を獲得することを目指しております。

当社は、投資先企業の中長期的な成長、それがもたらす当社の投資収益の向上、ひいてはお客さまの利益に資することを目的に、スチュワードシップ・コードを受入れるとともに、投資先企業との対話活動や議決権行使等(以下、これらを総称して「スチュワードシップ活動」)への取組みを推進してまいります。

自己評価

2017年5月29日に公表されたスチュワードシップ・コード(改訂版)の内容を踏まえ、「スチュワードシップ責任を果たすための方針」を見直し、適切に対応できていると評価しております。引続き、見直しが必要と判断した場合には、適宜、当該方針を見直してまいります。

  • 原則2.機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当社の取組み:コンプライ

当社では、「利益相反管理基本方針」を定め、保険業法および金融商品取引法等を踏まえ、お客さまとの取引に伴う利益相反により、お客さまの利益を不当に害することのないよう、法令および当社規程等を遵守し、適切に業務を管理・遂行しております。

スチュワードシップ活動を行うにあたっては、お客さまの利益を第一として行動し、利益相反を適切に管理することを目的に以下の「スチュワードシップ活動に関する利益相反管理の方針」を定めております。

スチュワードシップ活動に関する利益相反管理の方針

1 保険契約等の取引が多い投資先企業への議決権行使にあたって、保険契約等への影響を考慮し、賛否判断が歪められる懸念がある事象
2 代理店として保険販売が多い投資先企業への議決権行使にあたって、保険販売への影響を考慮し、賛否判断が歪められる懸念がある事象
3 当社の株主である投資先企業への議決権行使にあたって、賛否判断が歪められる懸念がある事象
4 当社常勤の役員・従業員が取締役・監査役を兼務している投資先企業への議決権行使にあたって、賛否判断が歪められる懸念がある事象

当社は、利益相反の防止に向け、スチュワードシップ活動上の対話活動や議決権行使の賛否判断に関するプロセスを運用部門内で完結する体制を構築しております。

議決権行使については、「国内株式議決権行使規程」に基づいて賛否判断を実施するとともに、①「国内株式議決権行使規程」の重要な改定および②「国内株式議決権行使規程」に定めた基準に該当した議案、かつ、(1)スチュワードシップ活動に重要な影響を及ぼす利益相反が生じ得る主な局面に該当した議案(以下、「利益相反の観点からの重要議案」)の賛否案については、メンバーに利益相反管理統括者であるコンプライアンス統括部長を含む「スチュワードシップ活動推進会議」で事前に協議しております。

<スチュワードシップ活動推進会議の概要>

目的 お客さま利益の確保や利益相反防止およびスチュワードシップ活動全体の充実・促進等に関する事項の協議または報告
構成 運用統括部長(議長)、市場運用部長、特別勘定運用部長、コンプライアンス統括部長(利益相反管理統括者)
付議
事項

【協議事項】

  • 議決権行使における重要議案の賛否案
  • 国内株式議決権行使規程の重要な改定
  • 「『日本版スチュワードシップ・コード』への対応について」(当該ホームページ内容)の更新案

【報告事項】

  • スチュワードシップ活動の取組み状況
開催 原則、年3回

また、スチュワードシップ活動の取組み状況等を経営会議や社外取締役・社外監査役が参加する取締役会に報告することで、経営陣と事実認識および課題認識を共有しております。

自己評価

スチュワードシップ・コード(改訂版)の内容を踏まえ、「スチュワードシップ活動に関する利益相反管理の方針」を見直すとともに、「スチュワードシップ活動推進会議」の結論として、利益相反を疑われる議決権行使は行われていないことを確認しており、適切に対応できていると評価しております。引続き、「スチュワードシップ活動推進会議」の運営や経営陣との事実認識・課題認識の共有等を通じて、適切な利益相反管理に努めてまいります。

  • 原則3.機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

当社の取組み:コンプライ

当社は、スチュワードシップ活動を担当する部署に株式投資に関する十分な実務経験や専門知識を備えた人材を配置し、投資先企業との対話や情報収集等を通じ、投資先企業の業績等の財務情報だけでなく、事業戦略や中期経営計画に加え、環境・社会・ガバナンス(ESG)等の非財務情報についても適切に把握できるよう努めております。

また、継続的かつ実効的な投資先企業の状況把握を行うよう、必要に応じて「スチュワードシップ活動推進会議」でスチュワードシップ活動の取組み状況を報告するなど適切な確認に努めております。

自己評価

投資先企業の状況を適切に把握するため、各種の情報収集や説明会等への参加、対話を継続して行っており、投資先企業の持続的成長に向けたスチュワードシップ責任を適切に果たしていると評価しております。引続き、投資先企業の財務情報や非財務情報を適切に把握できるよう努めてまいります。

  • 原則4.機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

当社の取組み:コンプライ

当社では、建設的な対話を通じて投資先企業の企業価値向上に貢献し、投資収益の拡大に繋げることを目指しております。

対話活動を実施する対象企業については、重要性の観点から選定しております。具体的には、当社の投資規模が大きい投資先企業や、企業価値向上の観点から課題を有し、改善状況のモニタリングが必要と判断した投資先企業等を対象企業に選定し、対話活動に取組んでおります※。

対話活動のアプローチとして、日常的な調査・分析活動、IR部署とのディスカッション、議決権行使等を通じ、主に以下のテーマに関する課題認識を共有するための建設的な対話を実施しております。

<投資先企業との対話に関する主なテーマ>

事業環境、経営・成長戦略(中期経営計画等)、財務戦略(手元資金の使途等)、収益性(決算内容、ROE等)、株主還元方針(望ましい還元手段や内部留保とのバランス等)、コーポレートガバナンス など

なお、当社は、公表された情報をもとにスチュワードシップ活動を行っており、未公表の重要な事実を受領することを目的に対話活動等を行うことはありません。万が一、投資先企業から未公表の重要な事実を受領した場合には、法令等に従い、速やかに必要な措置を講じることとしております。

自己評価

対話活動を通じて、投資先企業との認識の共有を図り、問題点の改善に努めていると評価しております。引続き、投資先企業との継続的な対話活動を通じて、質・量の両面で取組み強化に努めてまいります。

  • 原則5.機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

当社の取組み:一部エクスプレイン(指針5-3)

当社は、議決権行使にあたっては、投資先企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、中長期的な投資収益の向上に資することを目的に以下の「議決権行使と行使結果の公表に関する方針」を定めております。

議決権行使と行使結果の公表に関する方針

<国内株式議決権行使規程の基本的な考え方>

主な項目 基本的な考え方
剰余金処分
  • 当該剰余金処分が、企業の成長段階や事業特性、資金需要等に応じた適切な株主還元であるか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
取締役選任(解任)
  • 当該候補者が、経営等に関する豊富な経験や専門的な知見を活用し、適切な監督機能を発揮できるか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
  • また、社外取締役候補者については、外部の独立した立場で適切な監督機能を発揮できるか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
監査役選任(解任)
  • 当該候補者が、経営等に関する豊富な経験や専門的な知見を活用し、適切な監査機能を発揮できるか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
  • また、社外監査役候補者については、外部の独立した立場で適切な監査機能を発揮できるか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
定款一部変更
  • 当該定款変更が、中長期的な企業価値向上に資するか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
役員報酬改定
  • 当該役員報酬の改定が、業績不振や不祥事(反社会的行為もしくは社会的信用失墜行為等)が生じている等、中長期的な企業価値の毀損が懸念される状況で行われていないか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
株式報酬付与
  • 当該株式報酬の付与対象者が、インセンティブを付与する者として適切であるか、また、株式の発行が、既存株主の株式価値を著しく希薄化させるものではないか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
会計監査人選任(解任)
  • 当該会計監査人の選任(解任)が、中長期的な企業価値を毀損するものでないか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
組織再編関連※
  • 当該組織再編関連が、中長期的な企業価値向上に資するか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
その他会社提案 (自己株式の取得)
当該自己株式の取得が、特定の者の利益にならないか(その他株主の株式価値を著しく毀損させるものではないか)、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。
(新株発行、増資、減資等)
当該資本政策が既存株主の株式価値を著しく希薄化させるものではないか、という視点等を勘案して賛否判断を実施いたします。

「国内株式議決権行使規程」の基準に基づくスクリーニングの結果、スクリーニングに該当しない議案については、原則、賛成いたします。

「国内株式議決権行使規程」に基づくスクリーニングの結果、スクリーニングに該当する議案については、必要に応じて投資先企業との対話により課題解決の取組み状況を確認するなど個別企業の状況を踏まえた上で賛否を判断いたします。

具体的には、投資先企業の課題解決に向けた取組みを評価できる場合には議案に賛成し、課題解決に向けた取組みを評価できない場合や改善が期待できないと判断した場合には議案に反対いたします。なお、議案に賛成した場合でも、改善状況のモニタリングが必要と判断した場合には、事後的に投資先企業と課題認識の共有化を実施いたします。

<議決権行使プロセス>

自己評価

スチュワードシップ・コード(改訂版)の内容を踏まえ、「議決権行使と行使結果の公表に関する方針」を見直し、議決権行使の考え方やプロセスおよび行使結果の公表について適切に対応できていると評価しております。引続き、「国内株式議決権行使規程」は、議決権行使プロセスの充実を図る観点から、必要に応じて適宜、見直すとともに、個別開示については、お客さまの利益を損ねる可能性等について慎重に見極めてまいります。

  • 原則6.機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

当社の取組み:コンプライ

当社では、お客さまに当社のスチュワードシップ活動全体を的確にご理解いただく観点から、ホームページにて当社の基本的な考え方や方針、プロセスなどスチュワードシップ活動全体を開示しております。

また、投資先企業との対話や議決権行使における具体的な取組み状況についても更新し、報告に努めております。

自己評価

「『日本版スチュワードシップ・コード』への対応について」を更新し、適時・適切に報告を実施できているものと評価しております。引続き、お客さまに的確にご理解いただけるよう、スチュワードシップ活動全体の開示の充実に努めてまいります。

  • 原則7.機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

当社の取組み:コンプライ

当社は、投資先企業の企業価値の向上やその持続的成長に資するための体制整備や人材育成等により、機関投資家としての実力の向上に努めております。
当社の経営陣も、スチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるために体制整備や人材育成が重要であると認識しており、こうした取組みを積極的に推進しております。

また当社は、自らのスチュワードシップ活動の実効性向上に向けて、毎年、取組み状況の自己評価を行い、その結果をホームページ上で公表いたします。

自己評価

スチュワードシップ・コード(改訂版)の内容を踏まえ、ガバナンスの強化や利益相反管理の強化、スチュワードシップ活動全体の開示の充実等に取組むとともに、自己評価の実施・公表と併せて適切に対応できていると評価しております。引続き、体制整備や人材育成に取組み、スチュワードシップ活動の実効性向上に努めてまいります。

Ⅱ.当社のスチュワードシップ活動について

当社は、お客さまに対して、議決権行使結果に加え、投資先企業との対話活動も含めたスチュワードシップ活動全体を的確にご理解いただくことを目的に、以下のとおり当社のスチュワードシップ活動の取組み状況を報告いたします。

当社では、投資先企業の企業価値向上に資するよう、投資先企業との定期的な面談や株主総会の議案に係る意見交換の機会を利用し、建設的な対話を行っております。2017年度(2017年7月~2018年6月)においては、68社・115件の対話活動を実施いたしました。具体的な対話活動の事例は以下のとおりです。

(事例①)
当該企業は、買収企業とのシナジー効果の発現の遅れにより、近年業績が低迷していたため、昨年度に発表した中期経営計画では、コスト削減と営業力強化による収益改善を掲げております。
こうした中、当該企業との対話においては、光熱費の削減を一例とした、具体的なコスト削減、価格値上げ、新規取引等の動向をフォローし、中期経営計画で掲げた取り組みが着実に進捗していることが確認できました。
また、現在当該企業は無配となっておりますが、対話を通じ、財務の安定化と株主還元のバランスについて議論し、理解を深めることに努めております。

(事例②)
当該企業は主力事業の低迷により、業績が悪化、赤字・無配が継続していたため、従前より、抜本的な事業構造改革、及び事業ポートフォリオの見直し等の必要性について対話を重ねてきました。
直近の決算期では主力事業の採算均衡化、従業員の事業部門を超えた配置転換などの成果が見られ、黒字転換を果たしました。
現在は漸く下げ止まりの見えた主力事業の再生や、新たな成長分野への事業拡大に向けた取組み等について、対話を続けております。

(事例③)
当該企業は、取り扱う製品の安定的、かつ大規模な需要に支えられ、業績は安定しているものの、成長余地が乏しくなりつつあるとの認識の下、中長期的な企業価値向上に向けた、今後の成長戦略や株主還元について対話を行ってきました。
成長戦略については、海外での生産動向、国内での独自性のある商品提案、生産体制の再構築等を、株主還元については、配当性向の中長期的な目標、自社株消却の考え方などの議論を行っています。
また、環境に配慮した製品供給、CO2削減目標、チャリティー、スポーツイベントへの協賛等、ESG関連のテーマについても対話を重ねています。

(事例④)
当該企業は、主力事業の外部環境悪化により、業績不振が続いていることから、その対応策を中心に対話を続けてきております。
対話を通じ、主力事業については改善の兆しが見え始めましたが、厳しい事業環境下、受注産業ゆえに本格的な収益の回復には時間を要するとの認識を共有できたことから、足元の業績はもとより、中長期視点での主力事業の事業基盤再構築、厳しい事業環境下での株主還元方針等について企業と対話を続けてまいります。

2017年度(2017年7月~2018年6月)に株主総会が開催された国内上場企業のうち、当社の議決権行使は、対象企業は延べ760社、会社提案に1件以上反対した企業は17社となりました。また、会社提案延べ2,548議案(親議案数ベース)について議決権を行使し、会社提案に反対した議案は19件となりました。

<議決権行使の状況(企業数ベース)>

企業数(延べ)

賛成 反対 合計
合計 743 (97.8%) 17 (2.2%) 760

<議決権行使の状況(親議案数ベース)>

議案数(延べ)

議案項目 賛成 反対 合計
剰余金処分 550 (99.8%) 1 (0.2%) 551
取締役選任 846 (98.6%) 12 (1.4%) 858
監査役選任 501 (100.0%) 0 (0.0%) 501
定款一部変更 166 (100.0%) 0 (0.0%) 166
退職慰労金支給 35 (100.0%) 0 (0.0%) 35
役員報酬改定 198 (99.5%) 1 (0.5%) 199
新株予約権発行 147 (96.7%) 5 (3.3%) 152
会計監査人選任 11 (100.0%) 0 (0.0%) 11
組織再編関連 ※1 11 (100.0%) 0 (0.0%) 11
その他会社提案 ※2 64 (100.0%) 0 (0.0%) 64
(うち買収防衛策) 16 (100.0%) 0 (0.0%) 16
合計 2,529 (99.3%) 19 (0.7%) 2,548

当社では、中長期的な視点からコーポレートガバナンスに課題のある議案や企業価値の毀損に繋がるおそれのある議案について、個別企業の状況を把握することに注力いたしました。このような取組みを経て、議決権行使判断に至った主な事例は以下のとおりです。

(事例①)
当該企業は、複数年連続で社外取締役が不在であるため、コーポレートガバナンスに対する考え方を中心に、従前より確認、対話を行い、昨年度の株主総会時には、社外取締役の選任を要望いたしました。
対話において、同社はコーポレートガバナンスにおける社外取締役の重要性については理解を示していただけたものの、今年度も社外取締役に対する人選が進まなかった点、招集通知の記載にもほとんど変化が見られなかった点等より、状況改善が認められないため、取締役選任議案に反対いたしました。

(事例②)
当該企業は、長期に渡り業績が低迷し、無配が継続しています。
また、足下では事業構造改革費用の計上等もあり、連続赤字となりました。当該企業とは主力事業を中心とした事業環境と今後の回復に向けた方策、成長分野への投資等について対話を行ってまいりました。
主力事業の競争環境は厳しいものの、市場自体は縮小しておらずビジネスチャンスがあり諸施策を講じていること、新規成長分野へは将来に向け適切な投資、開発を行っていること、不採算事業に対して抜本的な見直しを行う方向であること等を確認しております。
当面は業績面で厳しい状況が続くものの、諸施策、対応について認識の共有化が図られたことから、取締役選任議案に賛成いたしました。
一方で、業績が長期に亘り低迷していることから、今後の経営計画の見直し、構造改革の進捗、収益改善状況等について、継続的に確認、議論をしていくことを改めて要望としてお伝えしました。

(事例③)
当該企業は、中期計画において主力事業を中心とした構造改革に取組んでいましたが、外部要因により計画目標の未達が見込まれていたことから、今後の方向性について対話を重ねてまいりました。
そのなかで、主力事業の収益力向上に向けた具体策の提示を求めました。
本年度に入り発表された新中期計画において、主力事業における具体的な構造改革の実施による収益回復、成長分野での事業拡大に向けた諸施策等が示されました。
今期も構造改革費用の計上が続くことから、短期的な業績回復は望めませんが、中長期の企業価値拡大に向け、適切な対応を明示していただけたと考え、取締役選任議案に賛成いたしました。

(事例④)
当該企業は、独占禁止法に基づく公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。
調査結果を受け、同委員会から排除命令および課徴金納付命令を受けました。
これを受け、当該企業は、コンプライアンス指針の見直しを行い、新ルールの策定および指導徹底を行うとともに、チェックフローの見直しを実施、半年ごとに状況を法務担当に報告する体制とし、また社内でも顧問弁護士による研修を実施するなどの再発防止に向けた取組みを実施しています。
こうした対応状況の詳細、及び当該企業の再発防止に対する真摯な姿勢を対話を通じて確認できたため、取締役選任議案に賛成いたしました。

当社は、2017年度に、お客さま利益の確保や利益相反の防止、及びスチュワードシップ活動全体の充実・促進等に向けて、「スチュワードシップ活動推進会議」を新たに設置いたしました。
[詳細につきましては、スチュワードシップ活動に関する利益相反管理の方針の(2)をご参照ください。]

2017年7月~2018年10月における、同会議での主な付議内容は以下の通りです。

〇2017/10
・国内株式議決権行使規程に定める重要議案の賛否案について協議

〇2018/3
・スチュワードシップ活動の重点取組み事項について協議

〇2018/5
・国内株式議決権行使規程を改定
・対話活動の振返りを実施

〇2018/6
・国内株式議決権行使規程に定める重要議案の賛否案について協議

〇2018/9・10
・対外公表内容の更新案について協議

今後もスチュワードシップ活動推進会議での議論を通じて、スチュワードシップ活動の一層の充実に努めてまいります。